武蔵野大学アジアAI研究所、インドネシアの国際会議IEEE IES 2025でワークショップを開催
世界中の研究者・大学院生向けに最新のAI研究成果を発信
武蔵野大学アジアAI研究所(AAII)は、8月5日から7日にかけてインドネシア・スラバヤで開催中の「IEEE International Electronics Symposium 2025(IES 2025)」において、「Workshop on Artificial Intelligence & 5D World Map System」を開催しました。
会議の冒頭では、IEEE IESの研究コミュニティへの貢献に対して、武蔵野大学の教授陣がステージ上で紹介され、国際的な研究活動への評価が示されました。
国際会議の概要
IES 2025は、「Intelligent Connectivity: Enabling Green ICT in Emerging Technology Services for Sustainable Living(インテリジェント・コネクティビティ:持続可能な生活のための新興技術サービスにおけるグリーンICTの実現)」をテーマに、DoubleTree by Hilton Surabayaでハイブリッド形式により開催中の国際会議です。
ワークショップの特色
8月7日13:00から14:30に開催されたワークショップでは、世界中から参加した研究者や大学院生に向けて、AAIIの最新研究成果が共有されました。本ワークショップは、データサイエンス学部長の清木康教授が長年にわたり実施している「European and Japanese Conference on Information Modelling and Knowledge Bases(EJC)」のSummer Schoolの取り組みを、研究コミュニティの一員であるPENS(Politeknik Elektronika Negeri Surabaya)元学長のAliridho Barakbah教授らの協力により実現したものです。
発表者と研究内容
ワークショップでは、以下の研究者たちが最新の研究成果を発表しました:
清木康教授(武蔵野大学データサイエンス学部長・教授)
Virach Sornlertlamvanich教授(タマサート大学・武蔵野大学)
佐々木史織准教授(武蔵野大学)
Wresti Anggayasti博士(ブラウィジャヤ大学、インドネシア)
高橋雄介准教授(武蔵野大学)
Prasetyo Wibowo講師(Politeknik Elektronika Negeri Surabaya)
MUDSへの国際連携と学生募集の呼びかけ
ワークショップ内で、高橋准教授からは「Invitation to MUDS - Join Our International Data Science Community」と題して、以下の内容でMUDSとの国際共同研究および学生募集について説明が行われました:
Call-for-collaborations: Let's conduct research together w/ MUDS!
Call-for-students: Master's & Doctoral degrees at MUDS.
特に「What is your passion?」と参加者に語りかけ、「{あなたの好きなこと/専門分野} x AIやData Scienceの複合領域の専門家が世界中のほぼすべての領域において不在です。インターネット黎明期のネットバブル期と同様のチャンスがあります」と語り、個人のキャリアにおけるチャンスも大きく切り開いていけることが強調されました。
清木学部長からのコメント
清木学部長は今回の取り組みについて次のように語っています:
「今回のような機会は非常に重要で、MUDSにとっても貴重な機会です。EJCのSummer Schoolは、タンペレ工科大学のHannu Jaakola教授らと議論して、若い学生を含む、世界中の多くの人に、EJCを開かれた場所にし、私たちの研究コミュニティに誘う場所を創って、世界各国で実践してきました。未来の研究コミュニティを担う学生に世界最先端の研究に触れてもらい、研究の世界での機会について背中を押してあげられるように、参加費を無料として開催しています。今回もAliridho Barakbah教授らの協力で、インドネシアのスラバヤの学生を中心に、IESに参加している世界中の研究者の先生方も含め百人以上が参加してくれました。
データサイエンスがコンピュータサイエンスと異なる学問分野として成立するのは、データや計算結果に社会や現実世界、自然における意味を与えることができるからです。そのため、多様な分野や興味、文化からMUDSに参画していただくことが重要なのです。
今後も、このような機会を積極的に活用しながら、MUDSを取り巻く世界の研究コミュニティを拡充して、研究を推進していきたいと思います。」
ワークショップ司会者からのコメント
本ワークショップの司会を務めたPENSのPrasetyo Wibowo講師は、「このような貴重な機会を実施できて、関係各位に感謝しています。私自身、PENSの講師でありながら、武蔵野大学の大学院で博士課程に在籍する身であり、私のようにMUDSを通じた国際的な研究発展の架け橋になれる人が1人でも増えれば幸いです」と語りました。
国際連携の拡充
本ワークショップは、武蔵野大学アジアAI研究所が推進する国際連携活動の一環として開催されました。AAIIでは「日本、アジア、欧州で連携して、世界のAI科学研究の進歩と人類の発展に寄与する」というビジョンのもと、世界各国の研究機関との連携を深めています。
また、武蔵野大学の大学院生2名もこの国際会議で研究発表を実施しました。2人からのコメントは、別の記事にて紹介予定です。
関連リンク:
お問い合わせ: 武蔵野大学アジアAI研究所 〒135-8181 東京都江東区有明3-3-3 武蔵野大学 有明キャンパス 高橋雄介 准教授 yusuke@ds.musashino-u.ac.jp